Workshop:『コラボな〜ら』 第一回 書×ダンス

このワークショップは終了しました

異業種コラボワークショップ企画『コラボな〜ら』
第一回 書×ダンス

RIMG0992-02なつかしいあの墨の匂い、思い出せますか?
書とダンス。一見、静と動のこの並び。実は関係性があるのです。
“文字を書く”という事を、体全体で再認識しましょう。
といっても、堅苦しい事は絶対にありません。正座もなし! “遊び”ながらの学びの場。
楽しい事が大好きな2人が、何やら新しい企みをしています。
未体験間違いなしの新感覚ワークショップ!気軽にご参加ください。
小学生高学年以上のお子様もご参加OK!

内容

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墨で字を書いたり、体操をしたり、ダンスをしたり。
老若男女誰でも気軽に参加できる、初心者向けのワークショップです。

ゲスト講師:書楽家 安田有吾  ▽講師プロフィール
講師:藤田善宏

日時 2014年3月9日(日) [2講座開催]
第1講座:12:00〜15:00 ※満員御礼!
第2講座:16:00〜19:00 ※オススメ!
※続きの講座ではありません。どちらか都合の良い時間をお選び下さい。
場所 芸能花伝舎 (〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-12-30)
時間 180分
定員 各10名〜20名程度
料金 3,000円
持ち物 基本的に、筆、墨、紙はこちらで用意します。
身体を動かす際は靴を脱ぎます。裸足もしくは靴下で。
靴下の汚れが気になる方は、替えをお持ちください。
服装 動きやすい服装&墨がついてもかまわない服装でお越し下さい。もしくは、着替えをお持ち下さい。

特別講師

安田 有吾(やすだ ゆうご)

安田 有吾(やすだ ゆうご)書楽家・コンドルズ
1974年 寅年生まれ。東京神楽坂、茶道を教える家で育つ。
2001年 オーストラリアでの初個展より書楽家として活動開始。作品展を主軸に揮毫や筆文字を使ったデザインの仕事を始める。2004年 たまたま観たコンドルズ「BIG WEDNESDAY」に心を揺さぶられたまま近所のラーメン屋で近藤良平氏とバッタリ会ったことで、ダンスの扉を開ける。以後、近藤良平氏の作品に多数出演し、2012年よりコンドルズ参戦。地元を中心にワークショップ「書楽家時間」を開催中。

■HP「書楽家安田有吾公式ウェブサイト

インタビュー

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Q、お付き合いが長そうなお二人ですが、初めての出会いは?

【安田】
僕がコンドルズに入る前に裏方のお手伝いをしていた時ぐらいからですかね?
【藤田】
そうだねえ、なんか気付いたら。結構前から出会ってはいたんだけど。
【安田】
そもそもセッションハウスのリンゴ企画の山羊シリーズで6年前からずっと一緒に踊ってたんですよね。その山羊シリーズのニューヨーク公演にも一緒に行って。
【藤田】
あ、そこで急に仲良くなったんだ!一緒に買い物行ったりして。あれ?割と最近だね(笑)。

Q、安田さんが書楽家[ショガクカ]としての活動を始められたきっかけは?

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【安田】
2000年かな。僕24歳ぐらいの頃に、人に媚びて生きるのは嫌だなって、芸術家っていいなって思って、色々やってみたくてオーストラリアに住んでいた時期があって。そこで何かやろうかなって思った時に、小さい頃から好きだった字を書く事をやってみようと思い立ってすぐに両親に墨と筆を送ってもらって。
【藤田】
習字はずっと習っていたの?
【安田】
いや、実は習字は1年ぐらいしか習っていなくて、あとはずっと独学なんです。小学生の頃から「カッコいい文字を書く事」を研究してて。板書する文字をものすごくキレイに書いたリ、女の子の丸っこい字からおじいちゃんの字まで真似してみたり。
【藤田】
小学生で!?
【安田】
そうなんです。で、オーストラリアでもその延長線上で夜な夜な書いて、蚤の市に出してみたり。路上で書くのは僕のやりたい事とはちょっと違うなって気がしたので、そのまま勢いであっちで個展開いて。そしたら全部売れた(笑)。
【藤田】
オーストラリアだと漢字字体も珍しいから面白いよね。デザインもその頃から?
【安田】
オーストラリアで、日本人の仲間達と何かやろうってなった時、クラブのイベントをやったんです。本当に最初から最後まで運営も自分達で。場所借りて、ポスター作成して、日本人DJ集めたりと。最終的にはメルボルンで一番大きなクラブで開催できた。そこのポスターなどのデザイン関係を僕やっていました。そういうことがきっかけになっていったんでしょうね。
【藤田】
有吾はまずは何でもやってみよう!てタイプなんだね。
【安田】
まずは飛び込みます。時間はかかるんですけど、割と独学で突き進む。
【藤田】
諦めないもんねえ。
【安田】
意外と。あと女の子の事になるとさらにね(笑)。
【藤田】
(笑)

Q、最近はメールが主流になってきて、筆やペンなどを持って文字を書く、という行為自体が減ってきたと思うのですが、その点について何か思う事はありますか?

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【安田】
いやあ、便利だなあと(笑)。元々僕は探偵になりたかったので、メモを取らない訓練を自主的に行ってきましたから。
【藤田】
え!?探偵!?(笑) 。
【安田】
さらに僕ね、このご時世にラブレター書く人なんですよ。
【藤田】
え!?珍しいね!
【安田】
そう。だから結構効くみたいで(笑)。
【藤田】
メールって、カチッと決まったフォントの並びだからさらっとしすぎなんだよね。やっぱり手紙ってもらうとその人の思いが字にのっかってるからいいよね。緊張とか伝わって来るもん。あと、あの清書感。
【安田】
僕、ほとんど間違えなくなりました。清書なしでもいける。これはラブレターで鍛えられたかな。文字って書き直すと思いが減ってきちゃう気がする。だからラブレターって、集中力を養うのにいいですよ。
【藤田】
お!名言だね。僕は長い文章書く時、絶対いったん紙に書いて整理しないとまとまらない。あ、年賀状って今の若い人もみんな書いてるのかな?もらう量は減ってきた気がするけど。
【安田】
今、携帯で打ってそのまま業者がポスト投函してくれるっていう、一度も自分の手元を通らずに出せちゃうサービスがあるらしいんですよ。それは意味ないなあと悲しくなる。
【藤田】
一度は手元に欲しいよね。一言だけ入れるとかでいいから。僕はアナログな人間だからやっぱり手書きの年賀状や手紙をもらうと嬉しくなるなあ。だから最近は結構頑張って年賀状書いてます。字は上手じゃないけどね(笑)。

Q、藤田さんがダンスを始められたきっかけは?

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【藤田】
大学に入ってからですね。モテたくて(笑)。いや、よく新入生サークル勧誘とかって綺麗なお姉さん達が居て・・ってよく言うじゃないですか?楽しみにしていたのに、僕の時はお姉さん達の勧誘がなくてガッカリ。で、ある日大学の寮の先輩達との飲み会の時に、みんなで各自出し物しなくちゃいけなくなって、僕はベタですけどピンクレディーの「UFO」を踊ったんですね。そしたら一人がガバッと起き上がってきて「みつけた!」て叫んで。ダンス部に入っていたヤツだったんですけど「お前みたいな奴を探していたんだよ!明日ダンス部の見学に来い!」てしがみついてきたんです。とにかく離してほしくてとりあえず承諾して、律儀にも次の日行ったんです。しかも「ジャージ着て来て!」ていうから本当にジャージ姿で。そしたら他のダンス部の先輩達が「こいつはやる気がある!すぐ入れ!」て言われて。よく見たら他にも見学者が数人居たんだけど、みんなGパンに普通の服装で僕だけジャージ姿。踊る気マンマンだって思われたんでしょうね(笑)。
【安田】
(笑)それってもしかして、たこいさんですか?
【藤田】
そう!昔コンドルズにいた、たこいまこと!同級生だったの。そしてその群馬大学ダンス部からコンドルズにつながっていって、今に至る。
【安田】
何歳の時の話ですか?
【藤田】
19歳。
【安田】
結構そう思うとダンス歴も長くなってきましたね。
【藤田】
元々小さい頃から盆踊りが好きで。最後まで踊っていたらお菓子もらえるから、ずっと踊ってた。今でも年上の女性の浴衣姿が好きなのはそのせいかも(笑)。

Q、今回は何故、書×ダンスのワークショップをやられることになったのでしょうか?

【藤田】
一昨年ぐらい前から有吾と一緒にワークショップをやろう、という話はあったんです。それがようやく実現したという感じ。これは「コラボな〜ら」をやりたい想いの原点でもあるのですが、ダンスに興味がある人としか出会えないのももったいないなと。ワークショップって当たり前だけど、その分野に興味がある人しか来ない。他の分野に興味のある人にも、ダンスってこんなに気軽に楽しめるもんだよって思ってもらえる、ダンスとの触れ合いの機会を作りたいとずっと思っていたので、異業種コラボワークショップというそこに特化したプログラムを続けていきたいなと思います。そもそもワークショップっていつからこんなに言葉が浸透したんだろうね?
【安田】
10年前よりは確かに浸透してますよね。ただまだ一般の人達の中には意味がわからない方もいらっしゃるみたいなので、完全に浸透した訳ではないみたい。それでも、連続じゃない単発の習い事、って意味で捉えてらっしゃる方が多いみたいなので、間違いじゃないとは思いますが。
【藤田】
講習会とかよりは響きがなんか楽しそうだもんね。単発の気楽さというのも魅力的なのかも。その手軽さはどんどん利用していってもらいたいね。

Q、書とダンスの共通点は?

【藤田】
全く別のものとは思えないんです。例えば、書を書く時の指の動きとかって、拡大していったら身体全体の動きになりますし。何か緩急をつけたりとかでまた違うものが生まれてくる気がする。
【安田】
リズム、呼吸、筆をひくスピード。音楽もそうだと思いますが、スポーツではない、そういう点に共通項は見い出せるかなと。
【藤田】
以前、有吾がやっている「書楽家時間[ショガクカジカン]」にお邪魔した事があるんですけど、やっぱりジッと黙って正座して書く書道教室とは全然違う。あれはかなり斬新な取り組みだと思った。
【安田】
基本的には僕がやっていきたい事は、一人じゃなくて色んな人達と一緒にやることにより、他人との共有の時間を感じてもらえればと思っています。例えば、人の字や筆の持ち方を見たり、他の人をみて良い所は吸収したりアレンジしたり。個人プレーではない書の楽しみというものを感じて欲しい。字を書いて笑えたらいいなと。
【藤田】
笑いが絶えないものね。それは今回のダンスの要素が加わった「コラボな〜ら」でもきっとそうなると思う!
【安田】
それだけは、自信を持って言えます!あと、字が単純に上手くなりたい人は「書楽家時間」でマンツーマンもやっているので、是非!(笑)
あとは逆に相違点として、書は「文字」という言語としての型があるので、そこはコンテンポラリーダンスとはちょっと違うのかなっと。動きってある意味無限じゃないですか?
【藤田】
「鳥」と言っても、鳥なのか焼き鳥なのか。バサバサ翼を動かすマネをするのか、寝っ転がってるのかで、表現次第だもんね。黙っているからこそ、観客の想像力を借りて表現の幅が広がる時もある。
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【安田】
そうですね。文字だとそこは「鳥」でしかない。でもダンスだと「鳥」の表現はたくさんある。ただ、文字も書き方自体はたくさん方法があります。例えば「好き」という気持ち。それを書く時に、単純に「好き」と書く際にも、力強く書くのか優しく書くのか、はたまた血で書くのか。怖い(笑)で、印象は随分変わる。あと、想いを伝える言葉選びっていうか。自分の想いをどんな言葉で表現しようかなって考えますよね。「好き」という想いをどんな言葉で伝えるか。とか、その辺りが書楽家としての楽しみのひとつですね。
【藤田】
共通しているのは「連想する、想像する」というキーワード。今回は「文字から想像する」という点を重視してワークショップを進めていきたいね。
【安田】
ワークショップを重ねる事により、言語や表現方法が増えていってほしい。あとは、例えば文字を書く際のちょっとした右はらいひとつにしても「気付く」という事が、今回のワークショップの醍醐味です。

 Q、参加者の皆さんに一言お願いします。

【藤田】
一人でも参加可能!もちろん友達と一緒だと更に楽しい内容です。あまり構えずにフラリと遊びに来る感覚で来て欲しいですね。
【安田】
どっちみちコミュミケーションを取る内容なので一人でも寂しくないです。あまり経験したことのない体験を一緒にしましょう!!
【藤田】
がっつり汗だくの運動にはならないと思います。動きやすい格好で手ぶらで気楽に来てください!お待ちしております!